2020年06月23日
先日行われた日本放射線腫瘍学会(JASTRO)研究課題班(代表:脇田明尚)主催の第2回治療計画トライアル(PlanQA2001)で第1位を取ることができました。本トライアルは主催者より与えられた線量制約を達成するほど高スコアが与えられるという内容になっており、今回の課題は前立腺癌IMRTの放射線治療計画でした。
第2回開催となった今回は、全国の放射線治療関連施設・企業の275名の先生方が参加しており、第一回開催時の210名よりもさらに大規模なトライアルになっていました。当院の実臨床で使用している線量制約よりも、満たすのが非常に難しい条件でしたが、なんとか良いスコアが出てよかったです。
IMRTは非常に有効な照射方法でありますが、計画者の技量によって治療計画の“質“は大きくばらついてしまうのが現状です。本トライアルはIMRT治療計画作成技術の均てん化、および向上を目的とした研究の一環で行われていますので、今回の私の治療計画が、脇田先生をはじめとした研究課題班の先生方や全国のIMRT実施施設の先生方のお役に立つことを切に願っております。
今後も質の高いIMRTを患者さんに提供できるように、日々精進していきたいと思います。
齋藤 正英
ユーロメディテック株式会社 医学物理士室HPより転載
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作成した線量分布図
(PTVに均一に線量を照射しつつ、膀胱と直腸の線量をうまく低減することができました。)