高村先生の論文が JMRI 誌に掲載されました

2016年03月16日

高村先生の論文(Usefulness of MR elastography for detecting clinical progression of cirrhosis from child-pugh class A to B in patients with type C viral hepatitis)が Journal of Magnetic Resonance Imaging (JMRI) 誌に掲載されました.  PubMedを見る »

 

肝硬変の臨床病期はChild-Pugh 分類が用いられます.Child-Pugh 分類A では肝機能は保たれているのに対し,分類Bに進行すると,肝機能の低下が明らかになります.分類Cでは予後が短く治療の対象にならないとされています.Child-Pugh分類AからBに進行するのは臨床的には大きな意味を持ちます,なぜなら肝臓が機能を代償しきれなくなってきたことを示すからです.しかしChild-Pugh 分類Aの患者さんの中にも,すぐに分類Bに進行してしまう(分類Bに近い)人もいれば,当分は分類Bには進行しないだろう人もいます.その違いは,肝の線維化の程度がどの程度進行しているかによると言われています.この論文では,MR elastography を用いて,Child-Pugh 分類Aの患者さんが分類Bに病期が進んでしまうリスクについて解析しました.MR elastography で3.3kPa 以下だった場合は,次の1年間で分類Bに進行する可能性はほぼゼロであることが示されました.