集中講義 第40回 「密封小線源治療」報告

2016年07月25日

7月15日(金)第40回(最終回)

「放射線治療10 密封小線源治療」  講師:萬利乃先生

 

【秋田知子の集中講義日記】

 同期の舟山君が釣ったウツボの写真から講義は始まりました。講義は「ひでぶっっ!」とやられても飛び散らないような、密封小線源治療についてで、腔内照射、組織内照射、モールド照射を含んでいます。その中でも、当院で行っている密封小線源治療について解説してくださいました。子宮頸がんに対するCo-60腔内照射、舌癌に対するCs-137組織内照射、口腔がん、中咽頭がんなどに対するAu-198組織内照射について解説をいただきました。密封小線源治療の特徴としては時間的線量分布が優れていること(空間的線量分布についてはIMRTが優れている)などを学びました。中でも印象的だったのが「スキルのみせどころだなあ!」ということでした。こんなにスキルが必要で成績のいい治療なのだから、日本でもさらに評価され施行されるべきなのになあ、と歯痒く思いました。

 そしてメインは限局性前立腺がんに対するI-125組織内照射について。I-125ブラキセラピーでは医師同士の仲が悪いと成績が悪いとか、Low/Intermediate/Highリスクいずれでもブラキセラピー(+EBRT)の成績がいいように見えるのは手前みその影響もある、などの突っ込んだ話までしてくださいました。北斗の拳アミバ様のイラストとか、HDRの「坐位禁止、なぜなら剣山に座った状態になるから」のようなエピソードを織り交ぜた講義、なかなか後々までも忘れられない講義のひとつになりそうです。