市川新太郎先生の論文が、Hepatology 誌に掲載

2017年03月03日

市川新太郎先生の論文「Magnetic resonance elastography for prediction of radiation-induced liver disease after stereotactic body radiation therapy」が、Hepatology 誌に掲載されました。 PubMedを見る

 

【論文解説】

肝細胞癌の治療には様々な選択肢があり、手術、ラジオ波焼灼(RFA)、肝動脈塞栓(TACE)が柱となっています。最近では肝細胞癌に対する定位放射線治療も行われるようになっており、当院でも施行しています。これは従来の放射線治療と比較して周囲肝実質への影響を最小限に押さえつつ、腫瘍に高線量の照射を行う手法です。周囲肝実質への影響は少ないとされていますが、照射後に肝障害を生じてしまう場合があります。今回私たちはMRエラストグラフィで測定した肝弾性率が照射後肝障害を生じる予測因子として有用かを検討し、照射後肝障害が生じた患者さんは生じなかった患者さんと比較して、治療前の肝弾性率が高いという結果が得られました。今回は症例数が少ないためLetter to Editorの形式で投稿しましたが、多施設で前向きに検討するなど、症例数を増やしていけたらと考えています。

市川新太郎