2017年03月15日
本杉宇太郎准教授の論文「High SNR Acquisitions Improve the Repeatability of Liver Fat Quantification Using Confounder-corrected Chemical Shift-encoded MR Imaging」が、Magnetic Resonance in Medical Sciences 誌に掲載されました。 PubMedを見る
【論文解説】
いま，MRIでは肝臓の脂肪率を測定することができます．脂肪肝とそれに引き続いて起こる脂肪肝炎（非アルコール性脂肪肝炎NASH)は肝硬変・肝癌の原因として近年盛んに研究されています．そのような中で，肝臓の脂肪沈着量をきちんと測定することは臨床的にも研究的にも重要な課題です．MRIを用いた脂肪率測定（Chemical shift-encoded MRI）は肝内の脂肪分布を定量的に測定できる新しい技術です．ごく初期の脂肪沈着までを評価するには高い測定精度が必要ですが，この研究ではその精度を達成するには空間分解能をある程度犠牲にして信号雑音比を上げるべきことを示しました．実際に臨床現場でこのシークエンスを用いる時の参考にできる，即実戦で使える研究結果です．
本杉宇太郎
