市川新太郎先生の論文が、Investigative Radiology誌に掲載

2017年11月01日

市川新太郎先生の論文「Ring-Like Enhancement of Hepatocellular Carcinoma in Gadoxetic Acid-Enhanced Multiphasic Hepatic Arterial Phase Imaging With Differential Subsampling With Cartesian Ordering」が、Investigative Radiology 誌に掲載されました。 PubMedを見る

 

【論文解説】

DISCOという高速撮像法を用いてEOB造影MRIの動脈相を多時相撮影(6相)することの有用性を検討した研究です。
肝特異性造影剤であるEOBは門脈優位相のタイミングですでに肝実質に取り込まれ始めていることが知られています。そのため肝実質の信号が上昇し、肝細胞癌の診断に重要な所見のひとつである被膜の検出が難しい場合があります。
その弱点を補うために、今回の検討では遅いphaseの動脈相(特に5-6相目)でリング状造影効果の有無を評価し、これを被膜様造影効果とみなした場合に肝細胞癌の診断能が向上することを示しました。
また、今回の検討では病理所見との対比も行いました。その評価には人体病理学講座の大石直輝先生(現在Mayo Clinic留学中)に多大なご協力をいただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。

市川新太郎