齋藤正英先生の論文が、Medical Physics誌に掲載

2017年11月16日

齋藤正英 先生(医学物理士)の論文が、Medical Physics 誌に掲載されました。 

論文タイトル:Evaluation of the latency and the beam characteristics of a respiratory gating system using an Elekta linear accelerator and a respiratory indicator device, Abches.  PubMedを見る

 

【論文解説】

胸腹部領域の放射線治療を実施する場合は個々の患者さんに対する呼吸性移動対策が重要となります。当科ではほぼ全ての患者さんに対して息止め照射を実施しておりますが、その際には、”Abches”という当科が開発した呼吸モニタリング用の装置を用いて毎回の息止めを確認しています。
今回の論文では新たに、Elekta社製リニアックとAbchesを使用した呼吸同期照射の精度を評価しました。呼吸同期照射とは、ある呼吸位相のタイミングの時だけ放射線を照射するという方法で、息止め照射が困難な患者さんに対しても十分に適応可能な方法です。本研究では呼吸同期時のリニアックのビームオン・オフの遅延時間や基礎的な放射線線量特性がこれまでの報告と遜色のない範囲であるということを確認し、このシステムが十分に臨床で使用可能であることを示しました。

齋藤正英